COLUMN

2024年12月19日

【リテーナーサーチ −機会と可能性の最大化−】

第2回 仮説をもとに最適な解に出会う

事業責任者としてリテーナーサーチの推進担当をしております大西です。
私は、リクルートで職業紹介事業に携わって25年目を迎えています。
と言ってもそのうち21年間はコンティンジェンシーエージェント1として、数多くの企業様と個人の方々との関わりを深めてきました。リクルートエグゼクティブエージェントに参画して3年半が経過しましたが、20年以上この生業に携わってきた者が、今、心奪われているものが、リテーナーサーチサービスです。このサービスの奥深さに魅了されていると言うのが正確な表現かもしれません。

弊社のMISSIONは【「意志」ある経営者の人材マーケットを創造し、日本を根底から元気にしていく】というものですが、このMISSIONを成し遂げる為に、リテーナーサーチは不可欠なものだと確信しています。その意味合いは後述したいと思います。

まず、私たちはどのようなリテーナーサーチをお受けするのか。お受けしてどのような価値を感じていただきたいのかということについて。
基本的には経営層ポジションで、かつそのポジションに適任者がいなければ事業推進がまかりならないという重要度の高い事案をお受けしています。それだけ高い期待をお寄せいただいている、とも捉えています。お受けする際の私たちの中の基準は意外にシンプルで【適切な人材がいるか/見つけることができるか/魅力を伝え共感いただけるか】です。この世界のどこかにいらっしゃり、見つけることができ、しかも共感しお引き受けいただけるのであれば、私たちは極論、世界中をサーチしてお引き合わせを実現します。(もちろん許認可の範囲においてという前提ではありますが)

弊社も数多くの経営者層の方々とリレーションを持たせていただいておりますが、サーチスタートの時点で、そのリレーションのある方々の中からの人探しをする(≒リストアップをする)という思考がありません。これは、弊社のリテーナーサーチサービスが【人ありきでサービスをスタートさせない】と決めているからです。企業経営者様からご期待いただいた案件を、まずは「まっすぐに」、この期待に応えられる人とはどのような事をしてきた人なのか、どのような困難に向き合ってきた人なのか、そしてどのような成果に結びつけてきた人なのかを考え抜きます。いわゆる【仮説設定】をするところから始めます。
少し回りくどい言い方にはなりますが、対象となりうる特定の個人が頭に浮かんだとしても、その人を直ちにリストアップすることはありません。それが【人ありきでサービスをスタートさせない】という意味です。

この生業をしていると、どうしても数多くの人(経営層)にお会いするので顔が浮かんでしまいますし、それが出来てしまう。もちろん、すでにご面識がある方々からリストアップすることには、大きな価値があります。スピードの観点ではそれに勝るものはないですし、その価値を得るために、お客様にお声掛けいただくことが多いのも事実です。
ただ弊社にご発注いただくリテーナーサーチの事案は、その適任者がいないと事業推進がスタックしてしまう、立ち行かない、というポジション。つまり企業の命運を決めるポジションということになります。そのような極めて重要度の高い事案に対して、拙速なリストアップでお客様の期待に応えられるのか、まだ私たちは出会っていないが、“その仕事を世界で一番できる人”がいるのではないか、そのような人を探さなくて良いのかという思いが強くあり、私たちは人物像の【仮説設定】からスタートすると決めています。

企業様の中でも、100%の自信を持って「こういう人材だ」と仰るケースは稀だと思います。つまりお客様の中にも正解がないケースが多いのです。それであれば、お客様と私たちが一緒に、その人物像の仮説を創り上げる。そしてこの仮説を起点にスタートしていければということです。(手前味噌ですが、このプロセスは極めて評判が良いと感じています)
「人ありき」でスタートしてしまうと、このプロセスが抜け落ちることが往々にしてあります。実は、この「お客様と一緒に仮説を創る」というプロセスがないと、最初に、複数名いた選考者がいなくなったときに、立ち戻る軸がなくなってしまいます。そうすると「たくさんの人に会ったけれど、なんとなく違う…」を繰り返すことになります。つまり、極めて難しい人材探しにおいて、手戻りなく、本当にその仕事を任せられる人に出会うことができるという価値を、弊社のリテーナーサーチサービスの根幹に置いているということです。

弊社のリテーナーサーチサービスは、そのプロセスを非常に大切にしています。
シンプルなことですし、当たり前のことと言えば当たり前のことではあるのですが、私たちがこだわっている部分になります。そして私個人は、このプロセスの奥深さと楽しさに、見事に魅了されてしまったということになります。
仮説が正しい時もあれば、お客様と一緒に軌道修正する時もあります。この一連のプロセスこそが、人材と出会うということ、人材をお迎えするということを、迷いなく決断していただける条件でもあると思っています。お客様の迷いのない決断は、私たちにとっては、どこか仕事の評価に近しいものを感じており「いい仕事をした」と思えるものなのです。

一方、そうして世界中から探し出した候補者の方についても、当初、活躍の場を変えるなどという気持ちが全くないところから、徐々に意志が宿るというか、ご自身の使命を醸成されていく過程を数多く見ています。まさしく「意志」が生まれていく瞬間でもあるわけです。私たちがお声掛けしなければ知るはずもなかった「使命」に触れて、今まで世の中になかった「意志」が生まれる。
この一つ一つの過程そのものが、弊社の【「意志」ある経営者の人材マーケットを創造し、日本を根底から元気にしていく】というMISSIONそのものではないかと考えています。先行きの全く見えない、そして正解が何かもわからない中で、事業推進の意思決定をしなければならない時代です。少しでも正解に近づける「意志」を生み出し、その「意志」の力を発揮する場との結びつけを行って、日本を元気にしていければと思っています。


ここまで、弊社のリテーナーサーチサービスの奥深さと価値について、事業責任者の立場で語ってまいりました。
続く第3話は、実際にお客様に伴走する弊社のコンサルタントにバトンを渡します。コンサルタントの視点視界で、その価値や可能性、自らの仕事への向き合い方について語っていきます。

1コンティンジェンシーエージェント:成功報酬型のサービスを提供する人材紹介会社

執筆者

大西 慶尚

大西 慶尚

Oonishi Yoshihisa

1994年生命保険会社入社。
2000年リクルートキャリア(現リクルート)入社。支社の立ち上げなどを通じマーケット創造に寄与してきました。21年間一貫してエージェント事業に携わり、企業の事業課題の解決、個人のキャリア形成に向き合ってきております。2021年より当社に参画。企業の事業課題を解決できる経営人材と企業のマッチングに努めております。

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